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「バスの規制緩和」再び (H22.10.7記) [意見・雑感]

3年前、バスの規制緩和について当ブログで種々ご紹介しました。

あずみの観光バス・事故事案② (07年4月17日記)

2007年2月に起きた、「あずみ野観光バスの交通事故」。

2000年2月にバス事業の規制緩和が行われ、貸切バス事業への新規参入が急増。バス業界は激しい競争の時代に突入しましたが、競争激化の中で、新規参入業者が得意先(旅行代理店他)の厳しい価格値下げ要請を断れない事情などにより、道路運送法や労働基準法などの諸法令を遵守出来ずに起きた、ゾットするような大事故でした。

人命を預かるバス事業者が最低限守るべき「安全基準」を必ず守るよう、国土交通省は、この事故を大きな反省材料にして、バス事業者を厳しく指導、監理してゆきたい、と言っていました。

「週刊 東洋経済」の去る7月17日号に「バス 大異変」という特集記事が掲載されていました。

表紙                目次

バス表紙.JPG   バス目次.JPG

「知られざる公共交通の実像」という副題の「特集記事」は、バスとタクシー、客船の3事業分野の実態と問題点を論じた力作で、そのうちバス事業については、実に40ページに及んで詳細なレポートがなされていました。

そのなかで、「運転士の過酷な労働実態。ー規制緩和後に急増した貸切バス。低いハードルが安全性軽視につながっているー」という見出しの記事が目に留まりました。

小見出しには「改善されない安全対策。生き残るのは違法な業者」とあります。

M実態②.JPG  M実態①.JPG

この記事の末尾には、「07年の大事故後も一向に改善されないバスの安全対策。いつまた同じような事故が発生してもおかしくない状況だ。」と記され、さらに、

首都圏でバス事業を営む社長は「排ガス規制や安全性、社員の労働環境を順守している事業者が潰れてゆき、違法な業者ばかりが生き残るのはおかしい」と憤る、と記されています。

3年前と、状況は余り変わっていないみたいですね。

国土交通省には、国民の生命をもっと真剣に守って欲しいものですね。


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