ブシュカン(20・12・28記) [グルメ]
時々行くおでんやさんで、カウンターからちょっと離れたコーナーに飾ってある、異形なものに気がつきました。
「おかあさん(ここではママさんのことをこう呼びます)あれ、なあに?」
「ブシュカン、です」
「ブシュカン? 何、それ。ちょっと見せてよ」といって、カウンターに乗せてシゲジゲと観察。
「一体、何なの?ブシュカン、ってどんな字を書くの?」と聞くと
「仏手柑と書くんです。蜜柑の一種で、今頃とれるんです。香りが良いですよ」
と教えてくれたので、早速鼻を寄せると、何と優雅な香り!
間をおかずに来店し、カウンターの隣に座った常連とおぼしき年配のご婦人が、
開口一番「あ~ら、ブシュカン!」
W県では有名なんだな。
そこで、おかあさんと隣席のご婦人に「ブシュカン」について色々教えていただきました。
以下は、ネット検索のコピーです。またひとつ知識が増えました。
仏手柑
ぶっしゅかんは釈迦の生まれた国インドの原産であり熱帯性のみかん科に属し仏の手の形をしているところからその名が付けられています。
ぶっしゅかんは中国古来より不老長寿の珍果として貴人に珍重され漢方薬や、観賞用盆栽、そして絵画、彫刻などの美術工芸品の題材として用いられ、ぶっしゅかんの形をした陶器や、置物、絵画などがロンドンの大英博物館や中国古美術愛好家のもとに大切に所蔵されています。
日本へは中国大陸を経て慶長の頃渡来し生け花、茶室の床にまた商家では瑞兆の果実としてその末広がりの形がよろこばれ商売繁盛を祈って正月に飾られ、婚礼やその他慶事の際にも用いられてきました。
今もぶっしゅかんの用途は巾広く前記の他、肝臓病、熱冷ましとしての漢方薬、高級菓子の材料にまた松の内に、うす切りにして煎茶や湯にいれた仏手柑湯をたしなむ習わしなど多くの用途があります。
南紀の黒潮と太陽にはぐくまれ育った優雅な香りと姿の仏手柑はひとつの芸術品とも言えましょう。
現在の状況 仏手柑は寒さに弱く樹勢も弱いので和歌山県でもほとんど栽培されていません
またきれいに指の開いた大果が得られにくい栽培の難しい柑橘と言えます
今は仏手柑好きの農家が温暖で風の当たらない園地の隅に1~2本栽培して
いる程度です。
利用 高野山では仏手柑の砂糖蜜漬けが桐の箱に入って売られています、
スナックではこれを薄切りにしてウイスキーのつまみにしている所もあります、
お客様にレモンの代わりに仏手柑の薄切りを紅茶に入れるご家庭もあります。
仏手柑ティーは優雅な香りのひとときを過ごすのにうってつけと言えます。
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